「ECサイトのブランディングをしたいけど、どうしたらいいかわからない」
この記事はそんな方のための記事です。あなたはEC担当者としてこのようなお悩みはありませんか?
「ECサイトで売上を上げたいけど、具体的に何をどのようにすればよいか分からない…」
「広告による効果が下がってきて、しんどい…」
おそらく、ECサイトを運営している多くの企業でこのような課題を抱えていることと思います。ではどのようにすればこれらの課題は解決されるのか? そのヒントが「ECサイトのブランディング」を成功させることにあるかもしれません。
本記事ではブランディングの定義やメリット、実践するにあたってのポイントなどをご紹介しています。ぜひ、本記事から、集客やブランディングのヒントを手に入れ、ユーザーにとって魅力的なサイト作り、そして中長期の売上アップに繋げてください。
ECサイトのブランディングとは?
まず「ブランディング」について話をしていく上で、そもそも「ECサイトのブランディングとは何か?」について見ていきましょう。「ブランディング」という言葉自体が曖昧に扱われることが多いためです。
そもそもブランディングとは?
その意味を調べてみるとこのように出てきます。
「商品やサービスについて共通のイメージを認識させる」
例えば、「国産」というブランド。多くの方が国産と聞き、それだけでその商品を購入した経験があるのではないでしょうか。それは、テレビCMやニュースで「国産は品質がよい」「外国産よりも安全」とブランディングされているからなのです。このように、ブランディングが成功すれば、多くのユーザーがその商品やサービスを購入するようになるというわけですね。
さて、ではECサイトにおけるブランディングとは何か? ECサイトのブランディングとは、つまるところ、「魅力的なECサイト作りでファンを増やすこと」だと考えます。
最近はインターネット通販が普及し、EC事業に参入する企業が増えています。数多くのECサイトの中から自社のサイトへと集客するためには、当然のことながら自社サイト自体を顧客にとって魅力のあるものや居心地の良い場所にしなければなりません。では、魅力や居心地とは何か? それは結局、コンテンツやUIであり、それを支えるコンセプトやターゲティングです。ブランドが多くの人に浸透しているECサイトは、ユーザーに商品の良さを分かりやすく伝え、楽しく利用してもらえるコンテンツが充実しているのです。
ECサイトのブランディングのメリット
ここからは、ECサイトのブランディングを行うメリットを3つご紹介します。
メリット1.顧客から選ばれるECサイトになる
メリットの1つ目は「顧客から選ばれるたECサイトになる」ということです。ECサイトのブランディングに成功すると、顧客がファンとなり、リピーターとなります。ブランディングに成功している企業は、ブログや動画などのコンテンツを充実させることで他社との差別化を行っています。それにより「このサイトは私の好みにぴったりだから、このお店で買い物がしたい」とユーザーの心をつかむECサイトになれるのです。
メリット2.売上アップにつながる
メリットの2つ目は「売上アップにつながる」です。ブランディングがうまくいっている企業は、リピーターを増やすことを重要視しています。その理由は、リピーターの購入額が増えるからです。ご承知の通り、リピーターはすでにそのサイトでの購買経験があり信頼しているので、新規購入客よりも多くの商品を購入する可能性が高まります。さらに、ブランディングに成功すると、新規顧客はファン化され、ファンになった顧客はSNS等を使って商品を勧めてくれるインフルエンサーになる可能性も高まるので宣伝効果も期待できます。その結果、ブランディングはリピーターと新規購入客の両方の売上を上げることができるのです。
メリット3.価格競争を避けることができる
メリットの3つ目は「価格競争を避けることができる」です。ブランディングに成功すると、顧客は「他のサイトではなく、ここで買いたい!」と考えます。結果、値下げせずとも、売上を伸ばすことができるのです。そのECサイトで買い物をすること自体に魅力を感じてくれるということです。そのためにはやはり冒頭でもお伝えした、コンテンツやUIなどによる、顧客にとっての魅力や居心地の良さが必要です。SALEばかりしているECは安さが売りというサイトの印象になってしまいます。ブランディングがうまくいくと価格競争を避けることができるのです。
ECサイトのブランディングの実践
さて、ここまでブランディングのメリットについてご紹介してきました。「定義やメリットは分かったけれど、でも実際何から始めて良いか分からない」という方も多いと思います。ここではECサイトのブランディングの実践で大事なポイントを3つご紹介しますので、ぜひブランディングのヒントに役立ててください。
1. ブランドのコンセプトやターゲットを決める
1つ目は「ブランドのコンセプトやターゲットを決める」です。まずは、顧客のターゲット層を明確にすることが重要です。ターゲットが不鮮明だと、ターゲットに刺さるコンセプト・コンテンツができあがらず、結果として集客・売上に繋がりにくくなります。
ポイントは、ターゲットを幅広く設定しないこと。ターゲットの幅を広くしてしまうと、それぞれのターゲットに合ったコンセプトやデザイン等が必要になるため、サイトの運営方針がブレやすくなります。ターゲットを狭めることに抵抗感のある人も多いですが、ターゲットを絞った方が、よりユーザーの心に響くサイトを運営しやすくなります。
2.コンテンツを充実させる
2つ目は「ECサイトのコンテンツを充実させる」です。顧客を自社のファンにするためには、ECサイトをメディア化する必要があります。「ただ商品を掲載しただけのECサイトでは顧客の心は動きません」。顧客はさまざまなコンテンツを通じて、そのECサイトへのエンゲージメントを高めるからです。
例えば、インテリア家具を扱う「NOCE」様では、モデルルームに行ったような親近感を味わってもらうために、顧客のコーディネート例を100種類ほど紹介しています。部屋に家具を置いたときの雰囲気を見ながら、家具一つひとつのこだわりを確認することができます。家具を購入する時だけでなく、部屋の模様替えの時にもサイトを利用するリピーターもいるようです。これはブランディングの最たる例の一つといえます。
3. ECサイト運営のための人員を確保する
3つ目は「ECサイト運営のための人員を確保する」です。前述の2つのポイントを押さえ、ECサイトのブランディングをするには、ターゲット層に合ったコンテンツを充実させることがポイント。となると、常に情報発信するには、時間や労力が必要。つまり、ECサイト運営のための人員確保が必要となります。
たとえば通販ショップの「北欧、暮らしの道具店」様では、SNSの投稿を1日に2回行なっているようです。鮮やかな写真と短い文章で、日々楽しめる投稿をしています。ECサイト運営のための人員確保の好事例といえそうです。
まとめ
いかがでしたか? 本記事ではブランディングの定義やメリット、実践するにあたってのポイントをご紹介いたしました。
ここまで読んで、ブランディングは一筋縄ではいかない難しいモノのように感じるかもしれません。しかし、ブランディングで成功すれば売上を伸ばすことだけでなく、自社の強みを再認識することで社員一人ひとりが会社で働く存在意義を再認識することにも繋がります。これらを聞くと大げさに感じるかもしれませんが、ブランディングは企業を新しく成長させるチャンスになる可能性があります。
本メディアでは、今後もブランディングやECサイトのメディア化に関する記事を配信してまいります。ぜひ、今後のECサイト運用に役立ててください。